庭の草木の枝にいくつもの泡がついていました。ホタルの幼虫だと思っていましたが、間違いでアワフキムシ(泡吹虫)だそうです。植物の汁を吸ったあとの排泄物が泡にになって体を覆い、成虫になると出ていくようです。何気なく見ていた泡ですが、いろんな工夫もあるようです。
草木の枝についた白い泡は、アワフキムシ(泡吹虫)の幼虫の排泄物
アワフキムシ(泡吹虫)

菊についた泡
今年も、この泡を見かける季節になりました。
先日まで、チューリップが咲いていた花壇に菊が伸びてきましたが、何本かの茎に泡がついているのを見つけました。
こどもの頃だったでしょうか、「ホタルの幼虫がつくる」と聞いたことがあり、その後も、泡を見るたびに、この言葉を思いだしていました。
でも、何となく疑問符付きでした。
この際だからと調べたところ、アワフキムシ(泡吹虫)だとわかりました。
アワフキムシはカメムシの仲間ですが、幼虫が、菊などの植物の樹液を吸って、排泄物と分泌腺から出た蝋などが溶け込んで、
この泡が、いいすみかになって身を守っているようです。
いい気持ちでいるだろうところ、ちょっと悪いと思いながら、泡を吹いてみました。

泡の中のアワフキムシ
中にいた、アワフキムシが姿をあらわしました。
成虫になっているようですが、黒や赤いいろがみえます。
小さいのと、動くのでうまく撮れなかったのですが、素材集を探したところ、アワフキムシが載っていました。

アワフキムシの成虫
この幼虫が、菊の樹液を吸っていたんですね。
成虫も吸うそうですから、まだ飛び立たずに吸っていたようです。
泡を見ていて気づいたことがあります。

葉の付け根についた泡
どの泡も、葉の付け根の上についているようなのです。
泡なので、支えがないと頼りなく、ずり落ちてしまうからでしょう、ちゃんとプログラムされているようです。
昆虫や自然などについての、養老孟司さんの講演のyoutubeなどもよく見させていただいています。昆虫の世界も、興味深いですね。
アワフキムシの基本情報
アワフキムシ(泡吹虫)は、カメムシ目アワフキムシ上科の昆虫です。
名前は、幼虫が排泄物を泡立てた泡を巣にすることに由来するとのことです。
Wikipediaによるとアワフキムシの幼虫は、植物にとりついて維管束を流れる液体を吸い、排出物で泡をつくっているとのことです。維管束に流れる液体にはアミノ酸やミネラルなどの栄養を含んでいますが、わずかしか含んでいないため、消化管の一部が変化した濾過室で栄養分を濃縮しながら吸収し、大量の水分を排泄するとのことです。1日に吸収する量は自重の280倍と言われます。
また、植物を枯死させるピアス菌を媒介する種類として、ホソアワフキムシが特定されており、対策がとられているようです。
おわりに
先日、庭の菊の茎に泡がついているのを見つけました。
毎年、よく見かけ、なんとなくホタルの幼虫がつくったと聞いたことがあるが・・
と思うだけでしたが、確認してみると、
アワフキムシという昆虫だとわかりました。
ひとつ知識が増え、賢くなりました。(^_^)
参照サイト
Wikipedia アワフキムシ
logmiBiz 農家をパニックに陥れる「白い泡」