日本の紅葉は、9月頃から北海道の大雪山から始まると言われ、徐々に南下する様子は「紅葉前線」と呼ばれます。紅葉は、狭義には、赤い紅葉、黄色い黄葉、褐色の褐葉(カツヨウ)などと呼び分けられますが、近くで見たそれぞれの色の紅葉を撮ってみました。
赤、黄、褐色に染まる樹々の紅葉
紅葉

モミジの紅葉
日の当たり方などの条件で、微妙に違うようですが、モミジの赤い紅葉は鮮やかですね。
イロハモミジではないかと思います。日陰では緑も見られますが、常緑樹などに囲まれています。
周囲の緑との対比もあって、きれいに見えることもあるもでしょうか。
普段はモミジだとは気が付かなかったのですが、色づくと姿を現します。(^⊆^)

樹々の中のモミジの紅葉

ネジキ(?)の紅葉
こちらもきれいな赤い色で、よく目立ちます。
樹種については自信がなく、ネジキではないかと思うのですが、どうでしょうか。
モミジにくらべて大きな葉で、互生し、長い楕円形状で全縁です。
樹はそれほど大きくなく、枝のさきが谷間に垂れ下がっているのも風情があります。

垂れ下がったネジキ(?)の紅葉
黄葉

アカメガシワの黄葉
林道沿いの岩場に生えたアカメガシワが黄色く黄葉していました。
春先に出てくる芽は赤いので、「アカメ」とつけられたようですが、秋にはきれいな黄色になります。赤、緑、黄と、季節によって変化するのも面白いですね。
黄葉と言えばイチョウですね。つぎの写真は11月2日に撮影したものですが、本格的にはこれからのようですね。

イチョウの黄葉
褐葉

トチノキの褐葉
褐色に紅葉することを褐葉(カツヨウ)と呼ぶようですが、トチノキ科、ブナ科、ニレ科などが含まれるようです。
トチノキは比較的早くから変化し始めるように思いますが、褐色で、葉が丸まるのが特徴のようです。

大きなトチノキの褐葉
赤でも黄色でもなく、きれいな紅葉とは言えないのでしょうが、独特の雰囲気があるように思います。
最後は、ドングリをつけるミズナラの褐葉です。

ミズナラの褐葉
こちらは、日当たりが良くないこともあってか、緑色が目立ち、茶色っぽい色の葉が見られます。
この紅葉もきれいとは言えないのかと思います。褐葉(カツヨウ)という表現は初耳ですが、話題になることもないのかと思います。
こちらも大きな樹で、たくさんの葉がついています。かつては、材はヨーロッパに輸出され活躍した樹と聞きますが、紅葉はいまいちということになるのでしょうか。

大きなミズナラの褐葉
紅葉の基本情報
日本の紅葉は、9月頃から北海道の大雪山から始まると言われ、徐々に南下するので「紅葉前線」と呼ばれます。
紅葉は、狭義には、赤い紅葉(コウヨウ)、黄色い黄葉(コウヨウ、オウヨウ)、褐色の褐葉(カツヨウ)などと呼び分けられるようです。
なぜこのように違ったいろに紅葉するか、ということについて調べてみました。
落葉樹は、日光が十分な時期はクロロフィルと呼ばれる光を吸収する色素を使って光合成をおこなっていますが、光の三要素の内、赤や青の光を吸収し、緑を反射するために、緑に見えます。
秋になって日照時間が短くなると、光合成が行われなくなるためにクロロフィルが分解され、それぞれ樹の葉に含まれる色素成分が目立つようになり、いろが変わります。
すなわち、紅葉は、「クロロフィル」の減少に伴って作られる「アントシアニン」によって赤くなり、黄葉は、若葉の頃から葉に含まれる「カロテノイド」が顕在化て黄色くなり、褐葉は、タンニン性の物質やそれが重合化した「フロバフェン」と呼ばれる物質が蓄積されるため褐色になると言われます。
なお、気温、水湿、紫外線などの自然条件の違いなどが、複雑にからみあって起こる現象であるとされ、多様な色が現れるようです。
樹種による色の違いなどは、Wikipediaなどに掲載されています。詳しくは、そちらをご覧ください。
参照サイト
Wikipedia 紅葉
キャノンサイエンスラボ・キッズ 紅葉のしくみ
関連投稿
-
-
山の樹々の紅葉が、いろとりどりできれいです
山の紅葉がきれいだと聞き、出かけてきました。場所は、奈良県吉野の国道309号線の山道の、あちこちで撮りました。普段は人を見ることがないのですが、多くの人で賑やかでした。紅葉を目的としたのではなく、自然 ...
続きを見る
-
-
山路から見た山の紅葉を撮りました
今が紅葉の最盛期ですが、すこしづつ落ち葉が舞い始めています。山路から見た山の紅葉を撮りました。 谷川沿いの紅葉 高い橋の上から、恐る恐る谷川を覗いてみました。 自然のままの樹木の紅葉と、川の流れが見ら ...
続きを見る